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3.車尾の渡し 〜山陰道で日野川を渡る〜
伯耆国を代表する大河川の日野川。もちろん旧街道の時代には橋が架けられているわけもなく、両岸は渡し舟によって連絡されていました。
「出雲街道の道のり」や「歴史の道調査報告書」では米子市東八幡と八幡の間で日野川を渡る「八幡の渡し」のルートを紹介していますが、岸本方面から日野川を渡らずに北上して山陰道に合流、吉岡と車尾を結ぶ「車尾の渡し」で日野川を渡るルートもあります。

車尾まで北上していく道筋は古豊千地区を経由していきます。途中の十日市や豊田の集落は旧街道の雰囲気を残し、六地蔵などの石造物も残されています。歩行者・自転車専用となった旧道の日野橋を渡って車尾地区に入ると、旧国道らしい道を西進していき、途中には国指定史跡の深田氏庭園もあります。
そして2つの道は米川橋の東詰(東山公園駅の北)、車尾の道標が残されている交差点で合流します。

現在、「八幡の渡し」には八幡橋、「車尾の渡し」には日野橋と、かつての渡し場に該当する橋が架けられているのは、昔も今もどちらのルートもよく利用されている証と考えられそうです。
歩く立場で考えても、どちらのルートとも歩きやすく、距離も大差ないので、好みで選択すれば良いところです。まさにどちらが正解ということなく、どちらとも盛んに利用されてきた街道と言えるでしょう。

直進で車尾を目指す

十日市の集落内

日野橋

国指定史跡の庭園がある深田家
平成31年(2019年)2月4日 Facebookページに掲載
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