前回の連載では「広瀬清水街道」をご紹介しましたが、その沿線には清水寺があり、出雲街道の門生や島田から歩いても1時間あれば到着できます。
この清水寺は厄除けの寺として多くの参詣者を集めているだけでなく、見事な三重塔など、境内には歴史的な見どころもたくさんあります。山の地形を巧みに利用した境内を歩き回るのも楽しい場所です。私の知識で十分には紹介しきれませんが、出雲国でも屈指の規模を誇る寺院と言えます。
そして古くから土産物として人気を集めていたと思われる「清水羊羹」は現在でも安来市を代表する土産物です。境内にも数軒の店舗があります。
私が訪れたときには、その中の一つの羊羹屋に立ち寄るとサービスでお茶を淹れてくださり、試食品の羊羹をいただきながら約30分も山陰の地理歴史トークをして、良い思い出となりました。
本当はもっと知名度があって参拝客で賑わっていてもおかしくないような寺ですが、「京都の清水寺」ではできないような田舎らしいスローな楽しみ方ができるのが「安来の清水寺」です。 |