大山道に数多く存在し、大山の地蔵信仰の歴史を語る道標地蔵ですが、大山から遠く離れた岡山市においても、大山道沿いには道標地蔵が見られます。
岡山市の北端近く、掛畑地区の国道429号沿いにあるお堂に祀られた地蔵がその道標地蔵です。地蔵の台座が道標となっており、『右 大せん』と刻まれていることが確認できます。
この付近は黒谷ダムが建設されたり、国道が改修されたりしているため、この地蔵堂も明らかに移設されたもので、道標としての役割は失われてしまっていますが、「大山」が明記された道標地蔵を見れば、大山の地蔵信仰や牛馬市の文化的影響が岡山県の南部にも伝わっていたことがよくわかります。
明治3年(1870年)の道標です。
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