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16.勝央町岡の道標地蔵
ここ数回の連載では道標地蔵をご紹介していますが、今回は道標地蔵が多い大山山麓地域や大山道沿いではなく、岡山県勝央町にある道標地蔵をご紹介します。

出雲街道勝間田宿から1kmほど東にある岡地区の集落の南側は現在ではよく整備された広い田園地帯となっていますが、かつてここには轟池と呼ばれる池があり、6体の地蔵があったとされています。唯一残っているこの地蔵は出雲街道沿いに存在していたこともあって、道標を兼ねています。

破損しているため、完全には読めませんが『左 かみや 右 くらしき』と刻まれており、「かみや(上相)」とは出雲街道を東へしばらく進んだ集落であり、「くらしき(倉敷)」とは現在の倉敷市ではなく、美作市の中心部となっている林野の市街のことです。左は遠くの大都市への街道、右は近隣地域の中心となっている町に至る道ということで、多くの旅人にとって重要な道標だったことでしょう。

岡地区はこの他にも石仏が多く残っており、後醍醐天皇ゆかりの姿見橋の碑や湯大明神など、多くの歴史が語られる場所であり、地元の「岡史跡保存会」も活動されています。勝間田宿やノースヴィレッジにお越しの際はぜひお立ち寄りいただきたい場所です。

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令和2年(2020年)12月28日 Facebookページに掲載
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