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2.姫路市青山の道標
初回に続き、出雲街道の起点の道標です。
前回ご紹介した下手野地区の西、夢前川を渡った先の青山地区にも道標があります。国道2号から県道724号(旧国道29号)が分岐する地点のすぐ側にあるため、こちらの方がメジャーな道標と言えるかもしれません。

この道標は多くの行先が案内されていることが特徴で、山陽道側には『姫路 大坂 京 江戸往還』『備前 九州 金毘羅 宮嶋往来』、因幡街道・出雲街道側には『因州 伯州 作州 雲州往来』とあります。
さらにその下部には細かな地名と距離も記載されていて、因幡街道・出雲街道側の面には、津山へ二十里十八丁、倉吉へ三十五里、鳥取へ二十九里十八丁、米子へ四十五里、大仙へ三十八里、松江へ六十一里二十七丁、出雲大社へ六十里と記されていて、「出雲街道を歩こう」で目的としている場所を網羅しています。「だいせんみちを歩こう」の立場で考えると、「大仙」が記載された最遠の大山道道標であるとも言え、中国山地を越えて山陰に至る街道の分岐点にふさわしい道標です。

また、正面を見れば、この道標も下手野の道標と同じく『圓光大師二十五霊場』を案内する道標であることがわかります。昔の旅はやはり信仰の旅であり、法然上人が全国的に慕われていたことを感じさせます。

安政2年(1855年)の道標です。

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令和2年(2020年)2月10日 Facebookページに掲載
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