旧街道の道筋を今も示し続ける古い道標。しかし、本当に昔の道標が今もそのままの位置に残されているものはほんの一握りに過ぎません。時代が変わるとともに道も変わります。道標が失われていくのは惜しいことではありますが、やむを得ない時代の流れとも言えます。
それでも、津山においては撤去された古い道標が津山郷土博物館の前に移設されて保存されています。多数の道標の本物が一カ所に集められているため、古道に関心を持つ者にとっては、館内に入る前から圧巻の展示となっており、これらの道標の設置場所と役割を想像するという楽しみがあります。
津山の人々の歴史を大切にする思いが凝縮されているのが津山郷土博物館。今時の博物館のような最新技術を駆使した見せ物はありませんが、東京スカイツリーにレプリカが展示されて話題になった「江戸一目図屏風」など、貴重な資料もあります。
その建物はかつての津山市役所。古い建物の耐震補強工事のため(さらに新型コロナウイルスの影響が加わって)長く休館が続いていましたが、この6月2日(火)から開館しています。この機会に津山の歴史を学びにお越しいただき、その際には博物館前の道標もぜひご覧いただき、津山の歴史の道に思いを馳せていただければと思います。
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