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5-3.久世駅→勝山宿→中国勝山駅 |
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●真庭東部エリア この区間の地図 |
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<5-2.目木BS→大庭→久世宿→久世駅 |
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6-1.中国勝山駅→神代→八反> |
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重願寺や久世駅に至る早川町通りの先でアーケードは終わりますが、国道313号をくぐるまでの間、沿道に小規模な旅館が多い状況は続きます。その先、国道181号に合流するまでの間は厳密に言うと旧国道と旧街道の道筋が少し違っているそうですが、市街化が進んでいる中では、旧街道の痕跡はよくわからない状況です。なお、久世市街の全体において、南側の旭川堤防は「久世のトンネル桜」となっています。堤防に桜が植えられている例は全国どこにでもありますが、ここでは堤防道路の両側に桜が植えられているため、季節には文字通り桜のトンネルになります。 |
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3101.旅館が多い状況は続く |
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3102.国道313号をくぐる |
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3103.久世のトンネル桜 |
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国道に復帰するとまたすぐに斜め右への分岐で黒尾地区に入ります。黒尾地区では平地を一直線に貫く国道がいかにも新しい道筋という雰囲気であるのに対し、旧街道は北の山沿いを辿るといういかにも出雲街道らしい道筋を辿り、写真のように旧街道らしい史跡が点在しています。 |
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3104.すぐに右折で黒尾地区へ |
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3105.大乗妙典供養塔 |
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3106.愛宕宮 |
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3107.津山元標七里 |
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黒尾地区の集落を過ぎると北の山に朝日神社が見えますが、旧街道の道筋はそこで途切れてしまいます。ここから旧勝山町の原方までの間、出雲街道本来の道筋は旭川左岸の国道沿いではあるものの、2km近くも歩道もなく交通量が多い幹線国道を歩かなければなりません。そこで、朝日神社の前から国道に出てすぐの3109の写真の交差点を横断し、旭川の右岸を歩くことにします。なお、国道沿いにある出雲街道の史跡としては、3110の写真の観世音菩薩供養塚があり、しばらく西進すると姫新線の黒尾谷橋梁のところに大峯山供養塚があります。ここから帰路尾峠という峠を越えて旧勝山町の山久世、そして湯原方面へ行く道筋もあったそうですが、今は完全に草に埋もれてしまっています。 |
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3108.朝日神社の前で左カーブ |
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3109.ここで左折して迂回を推奨 |
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3110.観世音菩薩供養塚 |
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3111.大峯山供養塚 |
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浜橋を渡って右折すると、旭川の南岸に堤防道路が続きます。ゆっくりと景色を眺めながら歩けるので、歩くには間違いなくこちらが適しています。 |
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3112.浜橋 |
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3113.まったり歩ける南岸堤防 |
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●旭川りんくるライン
旭川の南岸を西進していく道は「旭川りんくるライン」と名づけられたサイクリングロードになっています。平成31年(2019年)に完成したばかりのこのサイクリングロードは真庭市の中心部と言える落合、久世、勝山の3つの町を結んでおり、主として旭川の堤防の道を通っているため川や遠くの山並みの眺めも良好です。案内標識やベンチも設置されているので、ウォーキングにも快適な環境となっています。 |
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3114.堤防はサイクリングロード |
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旭川南岸に迂回する区間の後半はまたも桜並木の道となっていて、春にはとても美しい桜が楽しめます。浜橋から2km弱で次の大上橋を渡って北岸の国道に戻り、同時に旧勝山町域に入ります。 |
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3115.草加部の堤防桜並木 |
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3116.大上橋を渡って北岸に戻る |
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国道に戻るとすぐに姫新線と交差しますが、国道を跨ぐ姫新線の橋梁はその名も「出雲街道架道橋」です。次いで国道は左にカーブするところには東への道が接続しており、旧街道の道筋を引き継いでいますが、当然、久世までは続いていません。 |
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3117.出雲街道架道橋 |
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3118.この道は久世まで続きません |
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●平成の道標
ここの左カーブには新しい道標が立てられていて、右(北)に分岐する旧街道を示しています。これは平成24年〜25年(2012〜2013年)に「出雲街道勝山宿の会」が企業や団体から助成を受けて整備してくださった「平成の道標」で、旧勝山町内の合計20カ所に設置されています。この道標に従って歩けば、少なくとも旧勝山町内の約8kmの間、現在でも通行可能な道で最も旧街道に近い道を歩くことができるという優れもので、その取り組みには心から感謝したいところです。なお、この地点から勝山市街までの出雲街道の2つに分かれていますが、ここでは平成の道標に従った道筋を進むことにします。 |
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3119.平成の道標が初登場 |
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平成の道標に従って北の山沿いを西へ進んでいきます。原方の古くからの集落を抜けた先で見える製材会社は、自社で発生する木くずを利用した木質バイオマス発電を行っていることで有名です。東日本大震災後に各種のエコ発電に補助金が交付されたりするようになってからバイオマス発電を始めたところは数多くあり、真庭市でもより大規模な発電所ができたことを先にご紹介しましたが、ここは約20年前から発電を行ってきた施設です。また、この会社では同じく先述したCLTの生産も行っています。 |
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3120.北の山沿いを行く |
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3121.木質バイオマス発電施設 |
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平成の道標がある3122の地点を右折、少しだけよそ者が歩くことのないような道を通って原団地という団地に入ります。団地の中にも平成の道標があってそれに従って進んでいきますが、この辺りは本来の道筋が失われ、それに最も近い現在の道に道標を設置したというところでしょう。団地の裏には鎌倉時代から南北朝時代に活躍した禅僧の寂室元光(円応禅師)が育ったとされる龍玄寺跡という史跡があり、そこからまた西へ向かう山沿いの道沿いには小社等が見られ、旧街道の道筋に復帰したことを感じます。 |
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3122.ここは右へ |
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3123.団地の中にも道標 |
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3124.龍玄寺跡 |
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勝山スポーツセンターにぶつかると左折し、またすぐに右折してスポーツセンターと勝山高校の間を抜けていくと、山側には高田神社があります。勝山はかつて高田という地名で、その町の中心近くにあることからも、勝山を代表する神社であると言えます。そして、この高田神社の前にあったという一里塚は跡形もなく消滅してしまっていましたが、平成30年(2018年)に「出雲街道勝山宿の会」の皆様により檜の標柱が立てられました。 |
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3125.スポーツセンターにぶつかると左折 |
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3126.高田神社 |
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3127.一里塚跡の碑 |
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高田神社と一里塚跡の先で上り坂にかかり、上がったところには津山で見た荒神曲とそっくりの形状の大曲りがあります。勝山は三浦氏2万3000石の勝山藩があった地であり、ここから先はほとんどの交差点が十字路ではなく丁字路になっていたりするなど、三日月(乃井野)や津山で見たような城下町の雰囲気になってきます。北の山沿いには寺社が集中しており、東端にある化生寺には境内に妖狐伝説の殺生石が埋まっているとされており、その社があります。 |
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3128.坂道にかかる |
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3129.大曲り |
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3130.ここから化生寺へ |
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3131.殺生石の社 |
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>拡大画像 殺生石の案内板 |
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●勝山城下町
次いで妙圓寺の前を通り過ぎると、南に武家屋敷館が案内されます。ここは往時の姿を残した渡辺屋敷という武家屋敷で、有料ですが内部を見学できます。旧街道の道筋に戻って次の交差点を右折すると、立派な楼門を持つ安養寺と、古くからある醤油蔵を改装した文化往来館ひしおがあります。そして三浦坂と呼ばれる3132の写真の階段を下り、町並み保存地区に入っていきます。 |
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3132.三浦坂の階段 |
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3133.武家屋敷館渡辺屋敷 |
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3134.安養寺の楼門と文化往来館ひしお |
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>拡大画像 渡辺屋敷の案内板 |
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●勝山町並み保存地区
三浦坂を下ると、旭川沿いの町並み保存地区に入ります。勝間田で見た石畳風の舗装と津山で見た電線地中化の合わせ技で景観が整えられていますが、それ以上に見事なのが「のれん」です。町並み保存地区のほとんどの店(家)が玄関にそれぞれ独自のデザインののれんを掛けていて、それだけを見ていても飽きないほどです。この地元発の取り組みが勝山の街並みの魅力を倍加させ、今では他地域の人が勝山に移住して店を出す例も増えてきています。もちろんその景観だけでなく、史跡も一つ一つ紹介しきれないほど多くあります。 |
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3135.勝山の街並み |
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3136.ほとんどの家(店)にのれんが |
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3137.高田用水と階段 |
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>拡大画像 城下町勝山の案内板
>拡大画像 のれんマップ |
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●勝山と旭川
町並み保存地区の西側には旭川が流れており、近代的な交通機関が登場する以前には、勝山は上流(真庭)と下流(岡山)を結んでいた高瀬舟の港町としても繁栄してきました。3138の写真では旭川の東岸近くに細い流れを人工的に作っていることがわかり、高瀬舟の船着場として使用されていた跡が明確に残っています。また、旭川がもたらす豊富かつ良質な水資源を利用して、3139の写真の日本酒の蔵元があり、ここの日本酒も高い評価を受けています。 |
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3138.高瀬舟の船着場跡 |
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3139.日本酒の蔵元 |
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3140.川側から |
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>拡大画像 高瀬舟船場跡の案内板 |
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一方で、町並み保存地区の南端から地元の檜をふんだんに使用した景観が印象的な新町商店街を抜けると、中国勝山駅前に出ます。駅には観光案内所が併設され、真庭市内の観光情報が手に入るほか、観光客向けの駐車場もあります。当サイトでは街道の道筋に沿った順序でご紹介してきましたが、勝山を観光するならここを拠点として地図をもらったりして歩くのが一般的ですし、そうしてじっくりと歩き回るだけの魅力がある町とも言えます。余談ながら、勝山がこのように観光地として脚光を浴びるようになったのは21世紀に入ってからのことで、高速道路のインターもなく大規模な工業団地や商業施設の進出もなかった勝山において、まちおこしに知恵を絞り、行動した地元の努力が実を結んだ形となっています。 |
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3140.「檜舞台」の新町商店街 |
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3141.中国勝山駅 |
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<5-2.目木BS→大庭→久世宿→久世駅 |
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6-1.中国勝山駅→神代→八反> |
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- ●地名、人名等の読み方
- 原方=はらかた
- 浜橋=はまはし
- 大上橋=おおかみばし
- 化生寺=かせいじ
- 妙圓寺=みょうえんじ
- 三浦坂=みうらざか
- 安養寺=あんようじ
- ●関連ページ
- ●参考資料
- 出雲街道勝山宿の会「出雲街道(1)ガイドブック」
- 小谷善守「出雲街道 第2巻 勝山−久世」
- 小谷善守「出雲街道 第3巻 久世−落合−久米−津山」
- 岡山県文化財保護協会「岡山県歴史の道調査報告書第四集 出雲往来」
- ●取材日
- 2014.11.11/11.12
- 2015.11.15
- 2016.2.27
- 2018.7.25
- 2020.4.4
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