|
|
|
鰻田からは旧上田小学校と普門寺を目指します。自動車も通る道ですが、交通量は少なく、ほどほどにアップダウンしながら山の中を北東へ進んでいきます。カーブが多く、山々の合間から色々な方向に遠くの山並みが見え、参加者の中から「あれは那岐山(美作国と因幡国の国境の山)だろうか」などという会話も聞こえてきます。鰻田から2kmほどで田原山上地区の集落に出ます。 |
|
|
|
7809.津山市方面の山も見える |
|
7810.田原山上地区へ |
|
|
|
7811の写真の交差点を右折するとまもなく普門寺ですが、普門寺への立ち寄りは後回しにして、まずは昼食休憩場所の旧上田小学校に入ります。上田小学校は平成23年3月に閉校となり、閉校時の児童数はわずか2人だったという学校ですが、過疎地仕様のコンパクトな校舎は平成6年に建てられたもので、地域おこしの拠点として活用されています。
ここで、地域おこしに奮闘する地元の皆様手作りの昼食をいただきます。内容は地元の山菜がふんだんに使用されたちらし寿司と素麺がメインで、この日は確実に夏日になることから、そのような料理にすることを判断してご用意くださったそうです。最初に並んだ量は私には少なく感じましたが、「歩いて来られているし、お腹も空いている」ことも想定されていて、おかわりをさせていただけました。また、地域の名産品である「ごんぼみそ」も販売され、多くの参加者が購入されていました。料理がおいしかったのはもちろんですが、50人を超える団体に対し、そのあたりの気配りや声掛けもうれしく感じました。 |
|
|
|
7811.普門寺・上田小学校は右 |
|
7812.旧上田小学校 |
|
|
|
7813.小さいながらも新しい校舎 |
|
7814.地元の山の幸が並ぶ |
|
|
|
休憩を終えると普門寺へ行きます。普門寺はこのような山奥の寺としては規模も大きく、歴史もある寺です。また、シャクナゲ、アジサイ、ソバ、シキザクラなど、四季折々の花が楽しめる「花の山寺」としても知られています。
ここではご住職がご案内をしてくださいました。また、普門寺には雨乞い祈祷に用いた龍の彫刻があり、今回は本堂を開けてその彫刻も見せていただけました。この辺りは吉備高原と呼ばれる岡山県中部のなだらかな山地の最北端に位置し、先述したように丘陵上の高い位置にわずかな田畑を作って暮らしている小さな集落が多数あり、水の確保に苦労されています。ご住職のお話の中には「垪和」という地名が何度も登場しましたが、美咲町西部に位置するその近辺は「棚田100選」に選ばれている大垪和西の棚田、小山の棚田など、河川から水を引けない棚田が非常に目立つ場所です。大山の牛馬市もそうですが、地勢や気候や産業や歴史や信仰は確実にリンクして、地域の伝統や文化を形作っていることを思い知らされます。 |
|
|
|